SDGsには、なんだか難しそうと感じる言葉が多く使われています。
その言葉の意味を知れば、SDGsをもっと身近に感じるはず。
今回は「温室効果ガス」について解説します。

温室効果ガスとは

温室効果ガス(Greenhouse gas:GHG)とは、大気圏にあって、地表から放射された赤外線の一部を吸収することにより、温室効果をもたらす気体のことです。簡単に言えば、太陽の熱を閉じ込めて地球の表面を温める働きをしています。

温室効果ガスがなければ地球はマイナス19度の世界になるとも言われており、われわれが生きるには不可欠なものです。
しかし、温室効果ガスが増えすぎたことで地球温暖化が進み、18世紀以降、陸地で約1.5度、海面で約1度温度が上昇しています。

こうした温室効果ガスの増加は人間の活動が原因となっており、京都議定書(1997年)で排出量の削減目標が定められました。

参考:京都府HP「京都議定書」とは

環境省により年間排出量などが把握されている温室効果ガスは次の6種類です。
・二酸化炭素(CO2)
・メタン(CH4)
・亜酸化窒素(N2O=一酸化二窒素)
・ハイドロフルオロカーボン類 (HFCs)
・パーフルオロカーボン類 (PFCs)
・六フッ化硫黄(SF6)

温室効果の大きさは気体によって異なり、例えばCH4はCO2の25倍、N2Oは298倍の温室効果があります。

IPCC(国連気候変動に関する政府間パネル)第4次評価報告書(2007年)では、人為的に排出されている温室効果ガスの中では、CO2の影響量が最も大きいと見積もられています。
CO2は、石炭や石油の消費、セメントの生産などにより大量に大気中に放出されているといわれています。

温室効果ガスが増える理由

CO2は、おもに化石燃料(石炭、石油、天然ガスなど)を燃焼させると発生します。私たちの生活に不可欠な電気などのエネルギーを作るために大量の化石燃料が使われており、大量のCO2が排出されています。
つまり、私たちの生活がエアコン、テレビ、冷蔵庫などたくさんの電化製品に囲まれ、自動車でいつでもどこへでも行けるなど便利なものであればあるほど、大量のCO2が排出され、地球温暖化が加速するのです。

そして、CO2を吸収し、酸素を排出してくれる熱帯雨林は、農地の拡大などにより伐採され、地球上からどんどん失われています。森林が減少したことによって、森林からのCO2の吸収量が減少してしまったことも、温室効果ガスが増え続けている原因です。

温室効果ガスの削減

上昇し続けている世界の平均気温への対策として、2015年のパリ協定では、産業革命以降の気温上昇を2℃ないし1.5℃に抑制することを長期目標として採択しました。この達成には、温室効果ガスの排出量を大幅に削減していくことが求められます。
なかでも、影響が最も大きいCO2の排出量を削減していくために、「エネルギー供給の低炭素化」と「省エネルギー」が推進されています。

「エネルギー供給の低炭素化」は、再生可能エネルギーや原子力などのCO2排出量が少ない非化石電源(石油やガスといった化石燃料以外のエネルギーを使って電気を作る方法)の比率を上げていくことです。また、化石燃料を使う場合には、従来の石炭・石油から、ガスのような低炭素な燃料へと転換していくなども有効です。

一方「省エネルギー」では、エネルギー消費効率の改善を行います。

日本の取り組み

国内では、1970年代の2度のオイルショック以降、省エネが進み、OECD(経済協力開発機構)平均と比べ、すでにエネルギー消費効率は高い水準となっています。

また温室効果ガス排出構造の特徴は、燃料の燃焼や供給された電気、熱の使用にともなって排出される、エネルギーを起源としたCO2、つまり「エネルギー起源CO2」が占める割合が92%と高いことです。
50%が発電時に排出されていることも挙げられます。
このことから現在、エネルギー分野でのCO2削減に向けた対応が、官民協業で進められています。

日本におけるエネルギーの現状についてもっと詳しく知りたい方は、日本のエネルギー 2021年度版 「エネルギーの今を知る10の質問」(経済産業省資源エネルギー庁)をご覧ください。