SDGsには、なんだか難しそうと感じる言葉が多く使われています。
その言葉の意味を知れば、SDGsをもっと身近に感じるはず。
今回は「食品ロス」について解説します。

食品ロスとは

「食品ロス」とは、本来食べられるのに捨てられてしまう食品のことをいいます。FAO(国際連合食糧農業機関)の報告書によると、世界では食料生産量の3分の1に当たる約13億トンの食料が毎年廃棄されています。
日本の「食品ロス」は約600万トン(環境省の推計より)。内訳は、食品メーカーや小売店での規格外品や売れ残り、飲食店での食べ残しなど「事業系食品ロス」が324万トン、各家庭での食べ残しなど「家庭系食品ロス」が276万トンとなっています。600万トンあれば約1,500万人の年間の食事をまかなうことができます。

一方、世界では途上国など8億人以上が十分な量の食べ物を口にできず、栄養不足で苦しんでいます。もし食品ロス13億トンのうち、3分の1でも彼らに行き渡れば飢餓はなくなる計算です。
また大量の食糧のムダは環境負荷につながり、将来的な人口増加にも対応できない危険な状態といえます。

※参考:農林水産省「食品ロスの現状を知る」

食品ロス削減の目標

食品ロスの問題を解決するために、世界中が具体的な数値目標を掲げたり、効果的な削減方法について議論しています。
SDGsにも「2030年までに、お店や消費者が廃棄する食料を半減させる。また、収穫、生産してお店に行くまでに廃棄される食料を減らす」という目標(ターゲット12.3)が盛り込まれています。
日本でも政府が、2030年度までに事業系食品ロス、家庭系食品ロスともに2000年度比で半減する目標を設定しています。それを受けて、全国規模で行政や企業の積極的な取り組みが広がりつつあります。

食品ロス削減の効果

食品ロスの削減は、社会的コストの縮小、ひいては国民の負担減につながる可能性があります。排出されるゴミが減ることで、自治体のゴミ処理費用等の社会的コストの削減につながるからです。
さらに、家計に占める食費の割合が消費支出のかなりの部分を占めることから、家庭での食品ロスを減らすことで家計負担減にもつながると考えられています。また食品関連事業では、食品ロスの削減により、製造・流通・販売・廃棄コストを減らすことができます。

食品ロス削減への取り組み

日本政府は、2019年10月1日に「食品ロスの削減の推進に関する法律」(食品ロス削減推進法)を施行しました。国や自治体、事業者や消費者も含めて食品ロス削減の取り組みを進めることを目的としています。

企業も、食品ロスをなくす取り組みを盛んに行っています。外食産業における食べきれない料理をお持ち帰りする取り組みや、食品メーカーの賞味期限表示の見直し、余剰食材の活用などです。

そしてわたしたち消費者も、食品ロスの削減に向けてできることがたくさんあります。食べきれないほど余分に買いすぎないことはもちろん、商店や飲食店でも食品ロス削減を意識することが求められています。下記を参考にぜひ、食品ロス削減にそれぞれが取り組んでほしいと思います。

〇すぐに食べるならば、賞味期限の迫った商品を購入
〇中身に支障がなければ、包装のキズ・汚れを気にせず購入
〇賞味期限・消費期限への正しい理解
〇外食で残したものは持ち帰る
〇フードバンク、フードシェアリングの活用

食材別の調理や保存のコツについては「鎌倉市『もうムダにしない!食材の便利帳』」が参考になります。