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気軽に始めるSDGs!家計にも地球にも優しい節約テクニック

2022年は食品や日用品、光熱費など近年まれに見る値上げが行われました。この傾向は2023年も続くと見られ、節約に取り組もうと思っている人も多いのではないでしょうか。

また、お金や資源を浪費せずに暮らすサステナブルな生活スタイルを選ぶ人も増えており、「節約」の意味も変わってきています。

本記事では、SDGsにもつながる節約のテクニックをご紹介していきます。

食費を減らす

食費を減らす上で大切なのは、「安いものを買う」よりも、まずは「必要な分しか買わない」「買った食品は食べきる」ことです。節約しようと安いものを選んで購入しても、結局使いきれずに捨ててしまっては、金銭的にも資源的にもムダになってしまいます。

まずは、自分が余らせてしまいがちな食品を把握しておくといいでしょう。例えばマヨネーズを余らせて捨ててしまうことがあったなら、次はサイズの小さいものを買うようにします。

容量が大きいほうが「お得」であることもありますが、必要な量を買うほうが結果的には安くつく場合も多いはずです。

下記のテクニックも使ってみてください。
・買い物に行く前にスマホで冷蔵庫の中の写真を撮っておくと、重複して買ってしまうことを防げる。
・野菜などを冷凍する。カットしてから冷凍すれば、忙しいときの時短にもなる。

【食品ロスとSDGs】
食品を余らせる食品ロス(フードロス)はSDGsでも重要な課題となっており、「2 飢餓をゼロに」「12 つくる責任つかう責任」と関連しています。

皆が必要以上に食品を購入する場合、売る量を確保するため食品の輸入が増えます。それにより、食品を生産して輸出する側の国が食品不足になり、最悪の場合は飢餓につながる危険性があります。飢餓の要因にはさまざまありますが、その一つが必要な食料が必要な人々に行き渡っていないことです。「必要な分しか買わない」ことは、こうした問題に対し個人ができるアクションとしても重要です。

また、余った食品を廃棄する際には、大量の温室効果ガスが排出されます。焼却する際には二酸化炭素が、埋め立てる際にはメタンガス(二酸化炭素の25倍の温室効果)が発生しており、その量は自動車による温室効果ガス排出量に匹敵すると言われています。

電気代や水道代の節約

固定費である電気代や水道代は毎月かかるものであるため、ムダをなくすことで大きな節約効果が見込まれます。

◆節電
節電に取り組むに当たり、まずすべきなのは現在の契約プランが適切なものか確認することです。電力会社によって料金プランが異なりますので、利用できる電力会社のプランと現在のプランを比較してみるといいでしょう。プランによっては年間数万円の節約も可能です。

電力会社を変えない場合でも、「契約アンペア数」を見直すことが有効なケースも多くあります。下記を参考に、契約アンペア数が大きい場合は下げることで基本料金を安くできます。

【契約アンペア数の目安】
単身世帯:30A以下
2人世帯:30~40A
3~4人世帯:40~50A
5人以上世帯/オール電化:60A以上

また、電力消費量が多いエアコンには工夫の余地がたくさんあります。よく言われていることですが、夏は冷房を27~28度に設定すると節電になります(熱中症にならない程度)。もし暑い場合は温度を下げる前に風量を強くすると消費電力を抑えられます。冬は20~22度を目安に設定するといいでしょう。

フィルターが汚れていると冷房・暖房効果が減るため、2週間に1回程度は清掃するのが基本です。カーテンやすだれなど、電気を使わずに温度調整を行うことも有効です。

その他、下記のような節電テクニックがありますので参考にしてください。
・家電のつけっぱなしをやめる。切り忘れてしまう場合はタイマー機能を活用する。
・古い家電を使っている場合は、最新の家電に買い換える。省エネ効率は年々上がっており、冷蔵庫でいえば10年前から約4割消費電力が減っている。

【節電とSDGs】
節電は「7 エネルギーをみんなにそしてクリーンに」「13 気候変動に具体的な対策を」と深く関連しています。

節電が大切なのは、発電に化石燃料(石油、石炭、天然ガスなど)を使用しており、地球温暖化への影響が大きいからです。加えて、化石燃料には限りがあり、使用し続ければいずれ枯渇します。

日本における2021年度の発電量の約7割は化石燃料によるものとなっています(資源エネルギー庁News Releaseより)。

◆節水
 1人が1日に使う水の量は平均214リットルだそうです(東京都水道局「もっと知りたい「水道」のこと」より)。毎日2リットルのペットボトルを100本以上使っている、と考えると結構な量であることが分かるかと思います。

当たり前ではありますが、節水で大事なのは、水を流しっぱなしにしないことです。食器洗い、洗顔、手洗いをするときやシャワーを浴びるときは水をこまめに止めるといいでしょう。シャワーは1分間で10~12リットルの水が流れるため、1日1分短くすれば年間4000リットル近く減らすことができます。

また、トイレの大・小のレバー使い分けも有効です。特に古い型(1990年代)の便器では大・小の差が2~5リットルと大きいため、効果が大きいです(現在、大・小の差は1リットル程度となっています)。

【節水とSDGs】
節水は「6 安全な水とトイレを世界中に」と関連しています。

日本にいると感じにくいですが、世界では人口増加や地球温暖化などにより水不足が深刻化しています。飲料水としての重要性はもちろんですが、水の利用目的の大部分は農業であり、水不足が食糧不足につながることも無視できません。

農業では大量の水を使用しますが、日本は農業生産物を他国からの輸入に頼っている部分があります。そのため、日本は実質的には他国から水を輸入しているともいえます(バーチャルウォーターといいます)。今後、食料自給率を高めるために国内の農業を推進していくと、日本でも水不足が起こる可能性があります。

ごみを減らす

「ごみを減らす」という意識を持つことも、節約につながります。SDGsでは、「12 つくる責任つかう責任」「14 海の豊かさを守ろう」と関係しています。

◆エコバッグ・マイバッグを利用
レジ袋は1枚3~5円程度。レジ袋が有料化される以前、1年間で1人当たり平均300枚のレジ袋を使用していたといわれていますので、エコバッグを利用すれば300枚分、年間900~1500円程度の節約になります。大した金額ではないと思う方もいるかもしれませんが、使う必要のないプラスチックを減らすことにもなりますので、エコバッグの利用は有効でしょう。

もっとも、エコバッグにも問題はあり、その生産や輸送の過程で二酸化炭素が排出されるため、環境負荷がゼロになるわけではありません。

エコバッグを何回使えばレジ袋より環境負荷が少ないかについては、材質等にもよりますが、数十回は使い続ける必要があります(環境省・経済産業省「レジ袋チャレンジ みんなの疑問に答えます」より)。そうした問題点があることも理解しつつ、使い捨てが当たり前の生活から使えるものは使い続ける生活へとアップデートしていくことが大切です。

◆正しいごみ分別が節約に
ごみの量の把握・削減、分別・リサイクルの推進を目的に、有料の指定ごみ袋を使う自治体が増えています。節約の観点でいえば、ごみを減らすことがごみ袋代の節約につながることになります。

ごみを減らすためには、「無駄なものを買わない」「簡易包装のものを選ぶ」のはもちろんですが、ごみの捨て方も重要です。

盲点になりやすいのが、紙ごみです。紙ごみは燃えるごみではなく資源ごみ(雑がみ)として出すことができますが、その対象は新聞紙やダンボールだけでなく、お菓子の外箱やトイレットペーパーの芯、封筒やメモ用紙など意外と範囲が広いです。

紙ごみは紙袋に入れて出すことができるので手間もかからず、指定ごみ袋を節約でき、リサイクルが可能です(※自治体によってルールが違う場合がありますので、ご確認ください)。

ちなみに、指定ごみ袋のうち、バイオマス・生分解性プラスチックを導入している自治体は約6%、導入を予定・検討している自治体が約5%、残りの89%は検討していない状況で、このあたりは課題といえそうです(環境省「地方公共団体におけるバイオプラスチック等製ごみ袋導入のガイドライン」より)。

節約テクニックまとめ

ご紹介した節約テクニックをまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
SDGsにもつながることも意識しながら取り組んでいただければ幸いです。

◆食費
・必要な分しか買わない
・買った食品は食べきる
・余らせてしまいがちな食品を把握
・買い物に行く前に冷蔵庫の中をスマホで撮影
・野菜などを冷凍

◆電気代
・契約プランの変更
・契約アンペア数の見直し
・エアコンは夏は27~28度、冬は20~22度を目安に
・エアコンの温度を下げる前に風量を強くする
・エアコンのフィルターは2週間に1回程度清掃を
・カーテンやすだれで温度調整
・家電のつけっぱなしをやめる
・切り忘れないようタイマー機能を活用
・古い家電は省エネ家電に買い換え

◆水道代
・食器洗い、洗顔、手洗い、シャワーの際、水をこまめに止める
・トイレの大・小のレバーを使い分ける

◆ごみ
・エコバッグを利用
・無駄なものを買わない
・簡易包装のものを選ぶ
・紙ごみを資源ごみ(雑がみ)として出す
 お菓子の外箱、トイレットペーパーの芯、封筒、メモ用紙など

Sus&Us編集部

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