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水素社会実現への課題

次世代のエネルギーとして期待される水素。その水素には2つの特徴があります。
ひとつは、水や化石燃料、メタノール、エタノールなどさまざまな資源から製造できること。
もうひとつは、酸素と結びつけて発電したり、
燃焼させて熱エネルギーとして利用する際、CO2を排出しないことです。

2017年末に閣僚会議で決定した「水素基本戦略」では
水素社会の実現に向けた行動計画を取りまとめていますが、
その実現のためにはコスト削減がマストとされています。
そのカギは、下記3点に集約されます。
①安価な原料を使う
②大量製造・輸送を可能にするサプライチェーンの構築
③燃料電池自動車(FCV)や発電、産業利用などによる強い需要

水素基本戦略

このうち、「安価な原料」という点では、低品位な石炭である安価な「褐炭」や、
未使用のガスなどを原料として使う研究が進められています。
化石燃料からつくられる水素を「グレー水素」「ブルー水素」といいますが、
安価な原料を使うだけでなく、製造工程で排出されたCO2を回収して貯留・利用する
「CCS」「CCUS」技術によって、製造工程のCO2排出をおさえた水素が「ブルー水素」です。

さらに、製造工程に再生可能エネルギーなどを使って、
製造工程においてもCO2を排出せずにつくられた水素を「グリーン水素」といいます。

水素社会の実現にはまだまだ時間がかかりそうですが、
製造の低コスト化、大量製造・輸送方法などの課題解決は少しづつ進んでいます。
もうじき、間近に水素エネルギーを感じられるかもしれません。

参照:経済産業省 資源エネルギー庁「カーボンニュートラル実現に向けた鍵となる「水素」」
https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/advanced_systems/hydrogen_society/

Sus&Us編集部

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