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地球温暖化の現状

温室効果ガスの削減に向けて、世界中で取り組みが続けられています。
日本も例外ではなく、国をあげてさまざまな取り組みが進んでいますが、温暖化の現状はどうなっているのでしょう。最新情報を調べてみました。

2023年の猛暑

2023年、世界の平均気温は過去最高を更新しました。
日本でも、7月から猛暑が続く一方、九州や東北で激しい雨が降り続きました。気温が上昇すると、大気中の水蒸気が増え、大雨のリスクが高まります。
日本の気象庁気象研究所は、国内で7月に降った「3時間雨量が130ミリ以上」の豪雨が1976年から2020年の45年間で約3.8倍に増えたと報告しています。

スペイン南部では、6月下旬の最高気温が44度に達し、深刻な干ばつが続いています。貯水池の水量は、平均で容量の30%しか残っていないうえ、場所によっては6%というところもあるそうです。
6月末に49度を記録したメキシコ北西部では、異常な暑さが原因とみられる6月の死亡者が104人にのぼったと政府が発表しています。
米国テキサス州でも、厳しい熱波で死者が相次いだほか、中国やインド各地も猛暑や熱波に見舞われています。

高温や乾燥した気候により、森林火災の発生も多発しています。
カナダでは近年、40度を超える酷暑が頻発。今年春にはカナダ東部で大規模な森林火災が発生し、大気汚染の警報が発令されました。米国民には屋外活動を控える呼びかけがなされ、その煙は、遠く大西洋を越えてスペインにまで到達するほどだったそうです。カナダの環境・気候変動省は、カナダは世界平均の約2倍のスピードで温暖化が進むと分析しています。

世界気象機関(WMO)は、7月7日に記録した世界平均気温が17.24度で、過去最高だった2016年8月16日の16.94度を上回ったと発表。南米ペルー沖の海水温が上がる「エルニーニョ現象」で、今夏は気温がさらに高まるといわれており、その経済損失は、専門家によると2029年までに最大約420兆円にのぼるとも見積もられています。

まとめ

2021年、国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)で採択されたグラスゴー気候合意では、世界平均気温の上昇を産業革命前に比べて1.5度以内に抑える努力を追求すると謳われていますが、現状は芳しくないようです。国連によると、各国の温暖化ガスの削減目標を合わせても2度以上、上昇しそうだとのことです。

11月にはアラブ首長国連邦(UAE)でCOP28が開かれますが、参加各国はさらに厳しい、具体的な対応を迫られそうです。

世界各地の異常気象のニュースが、連日のように取り上げられています。
まずは興味をもって、ニュースを見てもらえればと思います。

参考:世界気象機関
   気象庁気象研究所

Sus&Us編集部

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