SDGsに取り組むとはどういうことか

2016年に始まったビジネスセクターにおけるSDGs、ESG、サステナビリティの潮流は、今や世界全体で3,400兆円という投資資金を動かし、日本では9割以上の上場企業が取り組みを進めるまでに主流化しました。
そして、この勢いを受けた消費者、投資家、労働者などの意識変化は、企業にとって成長と生き残りの根幹に関わる市場変化となっています。

この潮流は、持続可能な世界の実現を目指し、企業が稼げば稼ぐほど社会や環境も良くなっていくという正の相関関係を持つ市場メカニズムを創り出す方向へと向かっています。
こうした新たな市場環境の中で、今後、企業が競争力を高めながら成長し続けるには、どうしたら良いのでしょうか。

それは、社会価値と経済価値を両立させたビジネス、すなわち「SDGsビジネス」を本業として行っていくことにあります。

SDGsビジネスとCSR活動の違い

このような論調は、かつてCSRの文脈でも耳にすることがありました。しかし、日本企業にとってSDGsビジネスとCSR活動とは決定的に異なるものであり、注意が必要です。
1990年代に米国で始まったCSR(企業の社会的責任)のもともとの考え方は、現在のSDGsの理念と非常に近いものでした。
しかし、2000年代以降、多くの日本企業に取り入れられたCSR活動は、本業のビジネスで発生させてしまった社会や環境への負荷を埋め合わせるため、本業で稼いだお金でコストをかけて社会貢献活動を行うというものが主流でした。

図は、企業の活動を社会価値と経済価値の2つの軸で表したものです。ここで言えば、CSR活動とは、まず、③の経済価値(収益)のみを追求する事業を本業として実行し、その埋め合わせとして、②の社会価値は高いが収益は産み出さない活動を行うものでした。
一方、SDGsビジネスとは、本業を通じて経済価値と社会価値の両方を産み出す、つまり、収益を上げながら社会と環境にも好影響を与える④の領域で本業を行うことを意味しています。

CSRの延長線上でSDGsに取り組む企業の中には、これまでやってきた②と③の事業や活動を、④のSDGsビジネスとして対外的に発信している例も多くみられます。
これは、消費者や投資家から評価されないだけでなく、SDGsウォッシュ(SDGsを不適切に利用した自社のイメージアップ活動)としてメディアやNGOなどから痛烈な批判を浴びることにもつながります。

企業がSDGsやサステナビリティへの効果的な取り組みを行う上で、こうしたSDGsとCSRの違いを正確に理解することは、前提としてとても大切になります。

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