SDGs事例CASE

地域活性化と持続可能性 両刀用いた古倉庫の改築 

Le Hangar Zeroはフランスのル・アーブルにある環境団体です。持続可能な食糧生産・建築手法を用い、敷地面積約4000平米に及ぶ古倉庫の改築を目指しています。最終的には様々な環境団体が利用できるオフィスを目指しています。低所得層が集まる要支援地区(QPV)で近隣住民が力を合わせて運営し、持続可能な消費生活が可能であることを広めることも目標としています。

再利用建築材料を用いるヨーロッパ最大級の施設

本施設では建築材料の60〜70%がセカンドハンドとなっています。土やコーヒー豆の麻袋を壁の塗装に用いたり、建物内の骨組みを古コンテナで作ったり等の工夫を施しています。同様の取り組みをしている団体としてはフランスで最大であり、ヨーロッパでも最大級の規模となります。この功績を称えられ、今年(2023年)には「Green Solution Award 2023」で「Circular Economy Award」を受賞しました。

都市型農業と地産地消を組み合わせたレストランも

建築だけでなく、食糧生産の分野においても持続可能な取り組みを行なっています。Hangar Zeroでは垂直農業施設とマスの養殖施設の両方を備えており、循環システムを作ることができています。このような形で養分がたくさん蓄えられた水が農業施設から養殖場へ流れることで魚が育ち、その水は再度農業施設に用いています。これらの施設で採れた食材と地元産の製品を組み合わせた料理をレストランで提供しており、ロスが最大限ない形で営業することができています。

積極的な地域活性化活動

Hangar Zero ではただ環境に関する活動を行なっているだけでなく、前述の通り要支援地区に所在することを踏まえて地域の活性化活動を行なっております。例えば、将来の就職に役立つような建築の知識を学べるよう、60人以上の方の職業訓練を致しました。また、本施設で行なってきた約250回のイベント等で7000人以上の方にお越しいただいており、身近に持続可能な社会について学ぶことができる機会を設けております。

日本で直接サービスを提供することはできませんが、少しでも環境問題への関心や海外の大規模な取り組みの事例を知って頂きたく本記事を掲載致しました。Hangar Zeroでは引き続き持続可能な社会に一歩でも近づけるような活動を続けて参ります。

Le Hangar Zero

URL:https://lehangarzero.fr/

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