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代替肉として注目の大豆ミート

食糧問題や温室効果ガスの削減に大豆ミートが注目されています。
と言ってもすぐにピンとこないかもしれませんが、家畜の飼育に大量の飼料が使われることなどから穀物が不足し、世界の飢餓人口に影響を与えること、そして、家畜の排泄物からメタンや一酸化二窒素が発生し、温室効果ガスが増加すること、それらの解決方法のひとつとして、大豆ミートが有効だと思われているからです。

実際、1kgの肉を生産するために、牛肉だったら11kg、豚肉は6kg、鶏肉は4kgものトウモロコシが必要とされています(※1)。もし、食肉と同じ栄養分があるのなら、直接、飼料そのものを食べた方が、それだけ食糧が増えるわけです。

また、家畜の消化管内発酵に由来するメタンは、全世界で年間約20億トン(CO2換算)と推定され、全世界で発生している温室効果ガスの約4%(CO2換算)を占めると言われています(※2)。
それが地球温暖化の原因のひとつであるなんて、驚くべき事実ですね。

そういった背景のなか、大豆ミートは栄養面や調理のしやすさもあって脚光を浴びています。
栄養面では、高たんぱくで低カロリー・低脂質、食物繊維が豊富であり、肉に比べて鉄やカルシウム、葉酸が多く含まれています。

そして、フィレやスライス、ブロック、ミンチ、粉末や乾燥タイプなど、様々な形態の商品が販売されていて、常温保存できるなど、使い勝手のよい食材です。

ただ、加工食品となるため、添加物が含まれていることがあります。
購入時には、原材料の表示をしっかり確認しましょう。

なお、日本は大豆に関して、その約76%を米国から輸入しています(※3)。
2013年、アメリカ大豆輸出協会(USSEC)は、環境への負荷を最小限におさえた持続可能な農法で生産・管理された大豆へ認証として、「SSAP認証」を開始しました(※4)。認証マークのついた大豆製品を選ぶことがCO2の削減や生物多様性につながるため、消費者として注目の制度です。


※1 参照:農林水産省「食料自給率のお話(連載)その4:お肉の自給率」
https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/zikyu_ritu/ohanasi01/01-04.html
※2 参照:農研機構「(研究成果) 乳用牛の胃から、メタン産生抑制効果が期待される新規の細菌種を発見」
https://www.naro.go.jp/publicity_report/press/laboratory/nilgs/144910.html
※3 参照:農林水産省「大豆をめぐる事情」
https://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/daizu/attach/pdf/index-13.pdf
※4 参照:アメリカ大豆輸出協会「SSAP認証とは何?」
https://ussoybean.jp/ssap/about-ssap

Sus&Us編集部

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