<ファッションの環境意識調査>新型コロナウイルスの影響でサステナブルに関する意識が上昇 ファッションにおける環境配慮の意識「高まっている」と3人に1人が回答
2020年より5.3ポイントアップする結果に。~衣服を処分する際にも若年層はサステナブルを意識~
豊島株式会社(代表取締役社長:豊島半七、名古屋市中区錦2-15-15)は、2014年より、サステナブル素材に関する調査を実施しています。今回は新たにコロナ禍で、サステナブルに関する意識がどのように変化したかなどの調査を加え、全国の15歳~49歳の男女1,000名を対象に、ファッションへの環境意識調査を実施しました。
【調査結果サマリー】
◆新型コロナウイルスの影響で、環境保全に配慮した取り組みを目にする機会が増えたと約半数が回答。
◆その理由は、おうち時間の増加により「SNSなどで目にすることが増えたから」、「環境配慮を見直すようになったから」と続く。
◆ファッションにおける環境配慮の意識が「高まっている」と3人に1人が回答。2020年より5.3ポイントアップする結果に。
◆「廃棄プラスチックをリサイクルした繊維」や「廃棄食材を使用して染めた素材」は昨年より5ポイント以上認知度がアップ。
◆『環境や社会に配慮したファッションを取り入れたい』と計65.0%が回答。
◆『購入・使用してみたいサステナブルな素材』では「オーガニックコットン」が1位。若年層のサステナブルに対する意識の高さがうかがえる結果に。
◆衣服を処分する際にも若年層はサステナブルを意識。
◆「これからも環境保全に配慮した取り組みに対する意識は高まる」と7割。企業は作る責任はもちろん、使い終わった後のことも考えていく必要ありか。
【調査概要】
1.調査の方法:WEBアンケート方式で実施
2.調査の対象:全国の15歳~49歳の半年に1回以上、自分用の洋服を購入する男女
3.有効回答数:1000名(性年代均等割付)
4.調査実施日:2021年8月27日(金)~8月31日(火)
【豊島のサステナブルプロジェクト】
豊島は、国内最大級のオーガニックコットン普及プロジェクト「オーガビッツ」を通して、より「オーガニックコットン」の普及と理解促進に努めると共に、廃棄食料を基に染色した素材「FOODTEXTILE」、トレーサブルオーガニックコットン糸「TRUECOTTON」、植物由来のセルロース繊維「テンセル™」など、サステナブルな素材・ブランドを通して、今後も、社会・地球環境に配慮した製品の開発・販売など、サステナブルな企業活動を進めていきます。
【新型コロナウイルスとサステナブルに関する意識】
新型コロナウイルスの影響で環境保全に配慮した取り組みを目にする機会が増えたと約半数が回答
その理由は、おうち時間の増加により「SNSなどで目にすることが増えたから」「環境配慮を見直すようになったから」と続く
『新型コロナウイルスの影響で環境保全に配慮した取り組みを目にする機会が増えたと思うか』という質問では、「増えた」13.6%、「やや増えた」32.5%と計46.1%が増えたと回答しました。
また、新型コロナウイルスの影響で、環境保全に配慮した取り組みに対する意識も計47.7%が高まったと回答しています。高まった理由は、「おうち時間が増え、SNSなどで環境配慮に対して目にすることが増えたから」47.2%、「おうち時間が増え、環境配慮を見直すようになったから」45.1%と回答した方が多い結果となりました。
コロナ禍でおうち時間が増え、SNSなどで環境配慮に対して目にすることが増えたため、環境配慮を見直すようになったという方が多いのではないでしょうか。
【サステナブル素材の認知】
ファッションにおける環境配慮の意識が高まっていると3人に1人が回答
2020年より5.3ポイントアップする結果に
『知っているサステナブルな素材・繊維』は「オーガニックコットン」が1位
「廃棄プラスチックをリサイクルした繊維」や「廃棄食材を使用して染めた素材」は昨年より5ポイント以上認知がアップ
『近年のファッションについて、ご自身の周囲で環境に対する配慮の意識は高まっていると感じますか。』とお聞きすると、8.0%が「かなり高まっている」、26.9%が「高まっている」と回答しました。計34.9%が周囲で環境に対する配慮の意識が高まっていると回答した結果となっています。2020年の調査と比較をすると、2020年は計29.6%が環境対する配慮の意識が高まっていると回答しており、2021年は2020年より5.3ポイントアップする結果となりました。ファッションについて、環境に対する配慮の意識は年々高まっているようです。
次いで、『知っているサステナブルな素材・繊維』を聞くと、認知度は「オーガニックコットン」76.2%、「着なくなった服をリサイクルして作った繊維」63.4%、「廃棄プラスチックをリサイクルした繊維」59.9%、「アニマルフリー素材」45.4%という順となりました。特に「廃棄プラスチックをリサイクルした繊維」や「廃棄食材を使用して染めた素材」は、昨年より5ポイント以上認知がアップする結果となっています。
また、『価格が高くても環境・社会にいいものを選ぶ』という方が、2020年は計40.4%であったのに対し、2021年は計46.3%となりました。前年度より5.9ポイントアップする結果となっています。前年より、ファッションについて、環境に対する配慮の意識が高まっているという結果もありましたが、実際に選ぶものも、環境・社会にいいものを選ぶ方が増えているようです。
【使用・購入したいサステナブル素材】
『環境や社会に配慮したファッションを取り入れたい』と計65.0%が回答
『購入・使用してみたいサステナブルな素材』では「オーガニックコットン」が1位
若年層のサステナブルに対する意識の高さがうかがえる結果に
『環境や社会に配慮したファッションを取り入れたいと思いますか』と聞くと、計65.0%が「そう思う」と回答する結果となりました。年代で比較をすると、15歳~19歳が計74.4%、20歳~29歳が計66.4%と若年層が他年代と比較し多く回答しています。
『購入・使用してみたいサステナブルな素材』では「オーガニックコットン」、「着なくなった服をリサイクルして作った繊維」、「アニマルフリー素材」と続き、これらも15歳~19歳が多く回答する結果となりました。若年層のサステナブルに対する意識の高さがうかがえる結果となりました。
【リサイクルについて】
衣服を処分する際にも若年層はサステナブルを意識
アパレルショップ衣服回収の取り組みの認知は74.7%
企業は作る責任はもちろん、使い終わった後のことも考えていく必要ありか
新たに購入・使用する衣服に関してサステナブル意識の高さが明らかになりましたが、不要になった服はどのように処分しているのでしょうか。
『不要になった服をどうするか』を聞くと、「家庭ごみとして捨てる」、「フリマアプリに出品する」、「古着屋で売る」の順となりました。全体としては、「家庭ごみとして捨てる」という回答が最も多い結果となりましたが、15歳~19歳は、「知人・友人等に譲る」、20歳~29歳は「フリマアプリに出品する」と回答した方が他年代より多い結果となっています。衣服を処分する際にも若年層はサステナブルを意識しているようです。
回収されたPETボトルをリサイクルして作られた「再生ポリエステル繊維」。『PETボトルをリサイクルして作った繊維でできたファッション製品を見たり、買ったことがありますか。』と聞くと、「買ったことがある」と回答したのは11.9%にとどまり、「見たことも買ったこともない」と回答した方が約6割という結果となりました。 しかし、『PETボトルをリサイクルして作った繊維でできたファッション製品を買いたいと思うか』という質問では計58.1%が「買いたい」と回答しました。PETボトルをリサイクルして作った繊維がもっと市場に浸透すれば、購入する方も増えるのかもしれません。
近年、アパレルショップなどの店頭で不要になった服を回収する取り組みが増えています。『アパレルショップの衣服回収の取り組み』の認知は、計74.7%となりました。しかし、「持ち込んだことがある」と回答したのは20.6%にとどまる結果となっています。
『アパレルショップなどの店頭で不要になった服を回収する取り組みに参加したいか』という質問では、衣服回収サービスを「見たことはないが知っている」と回答した方が23.0%いることからも、回収を行うショップが増えればさらにリサイクルは進むのではないでしょうか。
これからも環境保全に配慮した取り組みに対する意識は高まっていくと計70.6%が回答しています。今後、企業は作る責任はもちろん、使い終わった後のことも考えていく必要がありそうです。
■豊島株式会社
1841年創業。180年の歴史の中で、時代の変化に応じて事業領域を拡大。現在では世界各地から原料・糸・生地の買付け・販売や、最終製品の企画から生産管理、納品まで一連のプロセスを手掛けファッション産業のあらゆる過程において総合的に事業を展開しています。また、さまざまなサステナブル素材の開発と提供、そしてテックベンチャーへ の投資やスマートウェアの開発を推進する企業として「MY WILL(マイ・ウィル)」をステートメントとし、サステナブル&テクノロジーに対する当社の姿勢を打ち出しています。
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