SDGs事例CASE

企業の販路開拓を障がい者が担う

「2022年版中小企業白書」によると、今後の経営不安要素として、「国内の消費低迷、販売不振」は6割程度と2021年に続き上位です。また今後、経営基盤の強化に向けて注力する分野としても「営業・販売力の強化」と挙げる企業が6割程度と2021年に続き上位になっています。

中小企業の営業支援を行う株式会社アイランド・ブレイン(本社:名古屋)は、販路開拓に悩む中小企業の経営危機を救うべく、2022年8月から全国の就労支援施設と提携し、障がい者が販路開拓の一端を担うプロジェクトを行っています。

コロナ禍で担当者が会社にいない!?

新型コロナウイルスが発生し、在宅ワークが普及したことで企業におけるリード獲得は、飛び込みや電話営業だと担当が不在で商談獲得ができなくなりました。そのような中で、アイランド・ブレインは企業HP内の問い合わせフォームに対して営業代行を行う「問い合わせフォームへの営業代行事業」をスタートさせました。

もちろん「問い合わせフォームへの営業代行」の競合他社もいます。ただ競合他社と大きく違うのは、システムと障がい者が行うところを組み合わせたサービスです。

就労支援施設の課題は仕事の受託と工賃単価

就労支援施設の最大の経営課題は利用者(障がい者)の仕事の受託です。なぜなら営業活動が得意な方が施設の職員に少ないからです。「問い合わせフォームへの営業代行」のうち「自動で送り切れない先への送信作業」を障がい者が行います。

障がい者にとっては、他の仕事よりも工賃単価も高くでき(※)、中小企業の販路開拓ニーズもあるので、提携している就労支援施設は仕事の確保に困ることもなくなりました。
※実績として提携しているB型就労支援施設での平均賃金(時間額)は約600円

地元の障がい者が商談50件提供する事例も

株式会社クリアコーポーション(本社:名古屋市)は内装工事会社です。孫請けで仕事を受けていましたが、新型コロナウイルスにより仕事が減少し、孫請けからの脱却を図るため「問い合わせフォームの営業代行」を導入して頂きました。同社は元々、内装工事のトータルコーディネートもできるので、元請け企業に対して直接取引することで「価格を抑えて発注できる」点をアピールした文章を作成し、送信しました。
なお送信作業を対応したのは地元の就労支援施設:株式会社Best Team(本社:名古屋市)です。

◇具体的な成果
ターゲット企業:設計事務所、商業施設や不動産開発などの請負元
送信実績:45,000件
商談実績:50件(2023年3月現在)
受注実績: 8件(2023年3月現在)

SDGsには目標8「働きがいも経済成長も」があります。
このプロジェクトは、アイランド・ブレインの側面からは中小企業の販路開拓を支援する“経済成長”を、就労支援施設の運営会社では障がい者に“働きがい”を生み出しています。

株式会社アイランド・ブレイン

URL:https://eigyo-daiko.jp/alliance/

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