コンタクトレンズの空ケース回収でサーキュラーエコノミーを構築　BLUE SEED PROJECT

株式会社シードでは、使い捨てコンタクトレンズの空ケースを回収し、物流パレットとして再資源化する『BLUE SEED PROJECT』を行っています。回収する空ケースについてはメーカーを問わず、コンタクトレンズのユーザーであれば誰でも参加できるプロジェクトです。

昨今、世界的に廃プラスチック等による環境汚染が社会問題となっています。コンタクトレンズメーカーである当社はプラスチックを主に扱う企業の責務として、「プラスチックそのものをなくすことはできないけれど、ごみとなる量を減らしたい」という想いから、２０１９年６月より「BLUE SEED PROJECT」を始めました。
世界のプラスチック消費量が増加した影響でプラスチックゴミは全世界の海に存在しています。その量は年々着実に増大しており、海洋環境において極めて大きな問題です。日本国内の使い捨てコンタクトレンズの空ケースの排出量は、年間で10トントラック600台分とも言われます。

コンタクトレンズは高度管理医療機器であり、そのコンタクトレンズが入っている空ケースは純度が高くプラスチックとして何にでも生まれ変わることができます。しかし、一度リサイクルされても、また廃棄されてしまうのではもったいないと考え、シードでは、何度でも生まれ変わることができる「物流パレット」に再利用することで、サーキュラーエコノミー（循環経済）の実現を目指しています。また、物流パレットは業界全体での需要が高い上、空ケースが物流パレットの強化剤として活用できるという背景もあり、「物流パレット」への再利用を推進しています。
ケースの一つ一つは小さいですが、多くの量を回収して再利用することで環境保全とプラスチック削減に大きく貢献できるのではないかと期待しています。

また、回収した空ケースを売却したことによって発生する収益は、「美しい海をこどもたちへ」をモットーに海洋ごみ問題解決に向けて活動している「一般社団法人JEAN」へ全額寄付しています。

本取り組みに賛同いただき、空ケースの回収拠点は、全国の眼科・コンタクトレンズ販売店をはじめ、企業や学校にまで拡大しています。2023年5月には全国初の事例となる地方自治体との連携を埼玉県三芳町と、2024年1月には三芳町に続く二例目として埼玉県吉見町と提携しました。吉見町は、2021年12月に「吉見町ゼロカーボンシティ宣言」を表明し、公共施設のLED化や職員の出前講座等、地球温暖化対策に取り組み「自然と暮らしを未来へつなぐ持続可能なまち」を目指しています。

こうした環境問題への取り組みに力を入れている全国各地の行政や企業様、学校等の教育機関様とともにBLUE SEED PROJECTを推進していくことによって、さらに環境保全活動の輪を拡大していければと考えています。

名　称 ：BLUE SEED PROJECT（ブルーシードプロジェクト）
開始時期：2019年6月
概　要　：本活動に賛同いただいている眼科やコンタクトレンズ販売店等に回収ボックスを設置し、メーカー問わず使い捨てコンタクトレンズの空ケースを回収。収集された空ケースはヴェオリア・ジェネッツ株式会社により物流パレットとして再資源化されます。収益は、海洋ごみ問題解決に向けて活動している一般社団法人JEANに全額寄付。
回収拠点：協力眼科・コンタクトレンズ販売店1,045施設、協力企業45社、学校9校、行政2施設
合計 　：1,101施設（2024年1月18日現在）
回収量　：8,258kg（約8.2t）　
BLUE SEED PROJECTホームページ：https://www.seed.co.jp/blueseed/