プレスリリース集PRESS RELEASE

Job総研による『2022年ハラスメント実態調査』を実施 働き方変化で急増する”リモハラ” 昨対20pt増 パワハラは微減
〜 減少する対面コミュニケーションを背景に新種のハラスメント被害も 〜

 キャリアや就職・転職全般に関する研究や各種調査を行う機関『Job総研(※1)』を運営する株式会社ライボ(本社:東京都渋谷区 代表取締役:小谷匠 以下「ライボ」)は、605人の社会人男女を対象に「2022年 ハラスメント実態調査」を実施しました。同調査は勤務先でのハラスメント実態やその推移、コロナ禍が影響した被害の増減及び、社内の防止対策やその満足度などについて調査しました。

【増え続けるハラスメント】

 大企業でパワハラ防止法が施行され1年が経過しましたが、未だその相談件数は増加傾向にあり、厚生労働省が発表した最新のデータでは、総合労働相談コーナーに寄せられた件数は年間130万件で、そのうち”いじめや嫌がらせ”の相談件数は9年連続で最多となり2020年には8万件寄せられています。
 パワハラ防止法が本年4月から中小企業でも施行されるにあたり、Job総研では勤務先でのハラスメント被害の実態や、コロナ禍との関連および、勤務先での防止対策とその満足度などを調査した「2022年 ハラスメント実態調査」を実施しました。同調査は昨年Job総研が実施した「2021年 ハラスメント実態調査(※2)」からの推移も併せて記載しています。

【TOPICS】
・全体の43.6%が過去1年間でハラスメントを感じたと回答し、昨年から微減
・ハラスメントの中で最も多い被害はパワハラで全体の64.0% 昨年から15.7ポイント減少
・「コロハラ」「リモハラ」が昨年比で共に20ポイント以上増加
・ハラスメント被害の頻度は「毎日」を含め55.3%が週に数回以上で常態化している
・ハラスメントで「精神的に不安定になった」45.5%

【ハラスメント被害の実態】

 過去1年間でのハラスメントについて、全体の43.6%が何かしらのハラスメントを感じたと回答、その中で「実際にハラスメントの被害を受けた」が31.9%、「当事者ではないが社内でハラスメントがある」と回答したのが11.7%でした。また、昨年と比較すると「ハラスメントを感じた」は微減していて、2021年調査では46.5%に対して2022年は43.6%でした。
 ハラスメントの内容については「パワハラ」が最多の64.0%で、2021年から15.7ポイント減少していますが、コロナ禍によって働き方がリモート主流になったことで、「リモハラ」「コロハラ」がそれぞれ20ポイント増加した結果になりました。

​【ハラスメントとコロナ禍の関連】

 コロナ禍のハラスメント影響度については、55.4%が「影響している」と回答し、コロナ禍が影響して増加したハラスメントについては「コロハラ」が37.5%で最多回答になり、次いで「リモハラ」が35.9%、「パワハラ」が21.7%の回答結果になりました。

【ハラスメント加害者】

 ハラスメントの加害者についての質問では、「直属の上司」からのハラスメントが68.2%で最多回答になり、次いで「先輩」が30.3%、「同じ地位・役職者」が20.1%で上位3つの回答結果になりました。

【ハラスメントの頻度と現状】

 ハラスメントの頻度については「ほぼ毎日」20.8%と「週に数日」34.5%を合算した55.3%が週に数日以上被害を受けている回答結果になり、「月に数日」は29.5%、「年に数日」は15.2%でした。
 また、被害を受けたハラスメントの現状については「転職を考えている」26.6%と「転職した」23.1%を合算した49.7%が「転職」にて自己解決していることがわかりました。

【自身への影響は】

 ハラスメント被害による自身への影響では、「精神的に不安定になった」が45.5%で最多回答になり、次いで「体調を崩した」が33.3%、「自分を責めるようになった」が23.9%の回答結果になりました。

【防止対策とその内容】

 勤務先でのハラスメント防止対策では、「十分な対策がされている」24.2%と「十分ではないが対策がされている」44.0%を合算した68.2%が何かしらの対策がされていると回答し、31.8%が「対策なし」の結果になりました。
 またその内容については「相談窓口を設けている」が51.4%で最多回答になり、次いで「ガイドラインの周知」が38.5%、「研修及び教育を実施」31.1%が上位3つの回答でした。

【回答者コメントまとめ】

 回答者のコメントでは、コロナ禍が影響したハラスメントの実態についての言及が多く見られ、テレワークが原因によるハラスメント被害及び、勤務先での防止対策が機能していないことやその理由についての声も多数見られました。

・テレワークが主流になりコミュニケーションが激減したので、誤解が生まれて受け手がハラスメントと捉える機会が増えている気がする。
・テレワークにより誰が何を話しているかが不透明になりがちで、自分の知らないところで陰口を言っている噂を耳にすることが多くなりました。
・明らかなハラスメント事案であっても将来のキャリアを守るために泣き寝入りするケースが多いように思います。
・相談窓口は形だけのもので、当事者は相談することすら躊躇するものです。社内で防止対策を設けていても実質機能していない。

【調査まとめ】

 この度実施した「2022年 ハラスメント実態調査」では、昨年実施した同調査との比較もあわせて集計しました。ハラスメント被害について昨年より微減するも、半数以上の回答者がハラスメントがコロナ禍の影響を受けていると回答し、「リモハラ」「コロハラ」が共に昨年調査よりも20ポイント以上増加しました。
 ハラスメント被害を受けても勤務先での防止対策が不十分なことから泣き寝入り状態が続き、結果として退職するに至ったという声も多数あり、事実ハラスメントの対応については転職という自己解決が最多回答になりました。また回答者のコメントではテレワークが主流となった昨今で、コミュニケーションが激減したことから起きているハラスメントについての声が多数あり、中でも従業員間の関係が希薄になり、受け手がハラスメントと感じる機会が増加している気がするというコロナ禍が影響した新たな問題への指摘も見られました。
 今後もJob総研は就職・転職・働き方などに関連する様々な調査を実施し、リアルで透明度の高い情報を発信することで個が活躍する社会の実現を目指してまいります。

【(※3)2022年ハラスメント実態調査報告書】

【(※2)2021年ハラスメント実態調査報告書】

昨年実施した同調査をまとめた報告資料も併せてご確認いただけます
https://job-q.me/articles/13386

【コロナが影響したハラスメントについて】

・コロハラ(コロナハラスメント)
コロナ感染者、もしくはそれを疑われる人に対して、差別や不快を与えるような言動のこと
・リモハラ(リモートハラスメント)
テレワークなどオンラインを介して差別や不快を与えるような言動のこと

【(※1)Job総研について】

 Job総研は就職・転職やキャリア全般に関する研究や各種調査の実施により、市場の現状と未来を分析し、社会へ発信することで就転職関連市場に貢献する事を目的とし立ち上げられました。
 就職・転職・働き方・ランキング・働く女性など多数のジャンルで信頼できる情報を発信していくことにより、就転職活動に役立てていただくことや、キャリアに関する不安や悩みを解決する一助として”個が活躍する社会により良い選択の機会”を提供し就転職市場に貢献してまいります。

【JobQについて】

 「あなたが知りたい”働く”は誰かが知っている」をコンセプトに運営するJobQの累計登録者数は30万人を超え、キャリアや転職に関する情報交換と相談ができるサービスです。具体的な企業名を検索して、現役社員や元社員による口コミだけではなく、仕事全般に関する悩みや就職・転職への不安など漠然とした内容も含まれ、匿名によるユーザ同士でコミュニケーションを取りながら、より良い選択をつくる場になっています。

■JobQに投稿された”いじめ”に関するQ&A
https://job-q.me/tags/22102

【報道関係者様お問い合わせ】

広報担当:堀 雅一
電話 :080-4193-1810
メール:masakazu.hori@laibo.jp

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株式会社ライボ

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